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ジュエリー

ジュエリーのトレーサビリティとは。先駆者・ティファニーの取り組みを紹介

トレーサビリティとは、商品の生産からの各工程を追跡可能にする仕組みのことです。品質向上や迅速な問題発見が可能になるため、広い分野で注目が集まっています。ジュエリーブランドのティファニーは、25年以上前からトレーサビリティに対して積極的です。本記事ではトレーサビリティの意味やティファニーの取り組みを紹介していきます。

トレーサビリティとは

トレーサビリティのスタンプ

出典 Shutterstock

商品の生産から消費までが追跡可能となっていることをトレーサビリティと言います。安全性の確保や問題発見などのメリットがあるとして、近年ではさまざまな分野で取り入れられています。まずは、トレーサビリティの意味や必要性をチェックしていきましょう。

商品の生産から最終消費まで追跡できること

トレーサビリティとは、商品がいつ、どこで、誰の手によって生産され流通したかを透明化するための仕組みです。追跡という意味がある「trace」と、能力や可能性を意味している「ability」を掛け合わせた言葉です。商品の生産から消費までを明るみに、追跡可能にすることとして、近年では各分野で取り入れられるようになってきました。

商品の安全性を保つために重要

ジュエリーや食品、アパレル、電子部品、車に医薬品など、トレーサビリティは幅広い分野に浸透しています。製品の安全性を重視するようになった昨今では、トレーサビリティは欠かせない要素と言っても過言でないでしょう。生産している商品に問題があった場合でも、トレーサビリティが確立していると原因の特定や対応がすばやくできます。
商品の安全性の確保や消費者が安心して使用するためにも、トレーサビリティの仕組みを構築することは重要なのです。

トレーサビリティのメリット

バーコードをスキャン

出典 Shutterstock

トレーサビリティは消費者にはもちろん、生産者にもたくさんのメリットをもたらします。ここでは、トレーサビリティを取り入れるメリットについて解説していきます。

リスク管理できる

トレーサビリティは、さまざまな工程をデータ化していくのが一般的です。商品の原料の生産から、消費者の手に届くまでの中間地点もすべてデータ管理するため、流通までに異常があった場合は不良品として出荷を止めることが可能なのです。
問題のある商品が消費者の手に渡るまでに回収できるため、健康被害などを未然に防ぐことができると言えるでしょう。

トラブルのある商品を迅速に回収できる

トレーサビリティが確保されている商品は、生産されて各地で流通する商品をロット情報などで社内管理しています。そのため、出荷した商品に問題があった場合はロット情報を割り出して迅速に回収が行われます。
流通までの各工程にデータが残されているので、問題の原因を特定しやすいのもポイント。リスクやコストを最小限に抑えることにつながります。

企業イメージを向上できる

トレーサビリティの仕組みを構築すれば、消費者自身が商品の生産地などを確認できます。商品がどのように作られているかを知ることで商品に対する安心感は高まるでしょう。生産工程を透明化することは、消費者からの信頼につながり、最終的に企業イメージをアップします。

品質管理を向上できる

生産のすべての工程に目が届くことで、生産従事者の意識は高まるでしょう。生産従事者のモチベーションアップにもつながり、品質の向上が期待できます。
仮に不具合が起きた場合でも、トレーサビリティを構築しておくと細かい原因分析が可能に。同じ不具合の予防のために適した対応をとれるようになるという点も、品質の向上につながるのです。

トレーサビリティの先駆者ティファニー

白い背景に輝くダイヤモンド

出典 Shutterstock

ジュエリーブランドとして世界的に有名なティファニーは、25年以上前からトレーサビリティやサステナブルに対して積極的に取り組んできました。ここでは、ティファニーの取り組みやサステナブルに対する考え方を紹介します。

トレーサビリティの取り組み

ティファニーは、2025年までにすべてのダイヤモンドのトレーサビリティ実現を目指しています。ダイヤモンドだけではなく、ジュエリーに使用される素材もすべて追跡できるように取り組んでいるのもポイント。ジュエリーが作られるまでのどの工程でも責任のある活動を保証するべく、努力を惜しみません。

サステナブルな取り組み

近年注目されているサステナブルに対しても、ティファニーは25年以上前から注目していました。使い捨てプラスチックの使用や温室効果ガスの排出を0にすることを目標として掲げ、現在でも積極的に取り組んでいます。
流行しているから、周囲が始めているからという理由ではなく、早い段階で独自の活動を開始したティファニー。これからの取り組みにも、目が離せません。

ジュエリーのトレーサビリティ(ティファニー編)

ピンセットでつままれたダイヤ

出典 Shutterstock

現在ではさまざまなジュエリーブランドが、トレーサビリティに対して積極的になっています。ここでは、ジュエリーのトレーサビリティについて解説。ティファニーの取り組みを例に、詳しく見ていきましょう。

直接取引による資源到達

ジュエリーの主役と言えば、やはり宝石でしょう。ティファニーはダイヤモンドを始めとする原石の産地などを透明化しています。
原石を採掘する鉱山や業者は信頼できるところのみを使用し、一定の品質基準をクリアしたものだけがジュエリーの素材になるのです。
厳選された原石は自社工房へ運ばれ、原産地の登録が行われた後、サイズ、カラー、クラリティ、蛍光性などを分類していきます。

原石の採れる鉱山などは発展途上国が多く、労働環境が悪い点が問題視されがち。ティファニーは、採掘場で働く人々の人権や環境管理にもしっかりとした配慮を行っています。

信頼できる職人による加工

厳選された原石は各地の自社工房に送られ、信頼できる職人の手でカットや研磨などの加工がされます。加工の工程でもトレーサビリティを徹底。ダイヤモンドのセッティングを例にすると、ティファニーではアメリカの自社工房で職人による手作業でセッティングを行います。

各地に工房を置くことは現地の人材確保や雇用支援にもつながっています。採掘場と同様に、工房の安全、衛生、居心地の良さといった労働環境にもしっかりと配慮して人材を大切にしています。

厳格な基準で品質を管理

ニューヨークの自社工房では、宝石のグレード鑑定が行われています。ダイヤモンドのランクを左右するカット、クラリティ、カラー、カラットの4Cの鑑定を綿密に行い、ティファニーの厳格な基準をクリアしているかをチェック。

厳しい基準と細かな鑑定は、品質の保証につながります。高い品質が確保されているからこそ、私達ユーザーが安心して身に着けられると言えるでしょう。

トレーサビリティが確立されたティファニーのジュエリー

石炭の中で輝くダイヤモンド

出典 Shutterstock

トレーサビリティやサステナブルが確立されたティファニーのジュエリーで、サステナブルファッションを楽しんでみてはいかがでしょうか。ここからは、ティファニーのダイヤモンドジュエリーを紹介していきます。

ソリティア ペンダント

オンオフを問わず幅広いシーンで使える、一粒デザインのネックレス。プラチナとダイヤモンドの洗練された輝きが、胸元を可憐に彩ってくれます。

フルールドリス ステム ピアス

連なったダイヤモンドが耳元でラグジュアリーなきらめきを放つピアス。上品なデザインで、どんなコーディネートにも合わせやすいのが魅力です。

Tワイヤー バングル

ティファニーの頭文字であるTをモチーフにしたバングル。敷き詰めたダイヤモンドは、手元を動かす度に輝きを放ちます。シンプルなデザインなので、他のブレスレットやリングとのジュエリーコーディネートを楽しむのもおすすめです。

アトラス リング

ティファニーの本店に掲げられたことで有名な、アトラスクロックをモチーフにしたリング。中央のダイヤモンドが指元の存在感を高めてくれます。

トレーサビリティなアイテムでサステナブルファッションを実現

ピンで留められたトレーサビリティのメモ

出典 Shutterstock

トレーサビリティは主に食品分野で取り入れられていると思いがちですが、品質の向上や安全性の確保を実現するために、昨今ではさまざまな分野で注目されています。
トレーサビリティが確立されたアイテムは、サステナブルやエシカルにつながりやすい点も大きなメリットと言えるでしょう。ファッションアイテムやジュエリーも、トレーサビリティが確立されたものを選んでみてはいかがでしょうか。

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JUNO
サムネイル: JUNO
趣味はカメラと美術館めぐり。アートからインスピレーションを得た自分だけのファッションを楽しむのが好き。